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国税庁がコストプラス方式の指針を発表

海外の企業が日本に子会社や支店を設立した際に、その売上高の算定方法としてコストプラス方式を採用することがよくあります。(サービスカンパニーなんて言い方もあります)

日本子会社や日本支店を運営していく中で発生するコストの105%をその会社の売上とする方法です。結果として利益が5%になりまして、その5%部分に対して法人税が課税されます。

実務上は105%以外の利率を使うことも多いですし、対象にするコストも様々です。何パーセントにするか、対象にするコストは何にするかは、海外親会社との契約によって定められますが、ベースになるのはそれぞれの会社の移転価格のポリシーです。

実務上は普通に認められていて、広く採用されているコストプラス方式ですが、いままでは法律で定められていたものではありませんでした。根拠がなかったわけです。しかし「移転価格事務運営要領(事務運営指針)」の一部改正がありまして、ようやく国税庁から公な形で指針が発表されました。

以下、税務研究会の記事の引用です

既報のとおり、国税庁は「移転価格事務運営要領(事務運営指針)」の一部改正により、企業グループ内役務提供の取扱いの整備を図りました。

その中で、OECDガイドラインに準じる方向で、回収すべき役務提供対価について「役務提供に係る総原価の額を従事者の従事割合、資産の使用割合その他の合理的な方法により当該役務提供を受けた者に配分した金額に、当該金額に100分の5を乗じた額を加算した金額」をもって、「独立企業間価格」とみなす旨が明記されました(3-10(企業グループ内における役務提供係独立間価格の検討 )関係)。

ひとつ、留意したいのは、日本から海外子会社に営業・技術スタッフ等を出張ベースで派遣して支援を行うケースで、対価回収により、当該出張社員の「給与相当額」を現地法人がまかなっていると当局に認定されると、当該社員につき、現地で給与所得課税が発生する可能性がある、ということです(租税条約に定める短期滞在者免税の不適用)。(引用終わり)

すべてのコストの105%を売上にするというものですが、すでに既存のコストプラス契約やAgreementがあれば、特に意識すべき指針ではないと考えています。いままで都市伝説的であったコストプラスにお墨付きが与えられたというくらいで良いのではないかと考えます。


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