海外親会社がストックオプションやRSUを発行している外資系企業は要注意!

外資系企業で働いていたら、海外の親会社から賞与としてストックオプションやRSUを受け取ることも多いでしょう。それは受け取った役員/従業員の責任で各人確定申告すべきもので、日本法人は関係ないと思われている方は意外と多いです。役員/従業員の責任で各人確定申告すべきであるのは事実ですが、日本法人も税務署に提出すべき書類があります。そのことについて紹介します。

外資系企業で働いていたら、海外の親会社から賞与としてストックオプションやRSUを受け取ることも多いでしょう。それは受け取った役員/従業員の責任で各人確定申告すべきもので、日本法人は関係ないと思われている方は意外と多いです。役員/従業員の責任で各人確定申告すべきであるのは事実ですが、日本法人も税務署に提出すべき書類があります。そのことについて紹介します。

 

目次

日本子会社の役員/従業員がその外国親会社から株式や金銭などの経済的利益の供与等を受けた場合に、日本の子会社がその内容を税務署に報告する制度です。

ストックオプションやRSU(Restricted Stock Unit=制限株式ユニット)により経済的利益を受けるケースが該当します。

この制度は、日本子会社だけではなく日本支店であっても同様に対象になります。

 

日本の税務署は、海外親会社から受けたストックオプションやRSUの申告漏れを捕捉したいと考えており、日本の子会社に支払調書の提出を求めているのです。

日本の子会社や日本支店、つまり内国法人に限らず外国法人も提出義務者になります。

提出期限は、経済的利益の供与等を受けた年の翌年3月31日です。事業年度は関係ありません。

また非居住者のうち、供与等を受けた経済的利益の全部又は一部が所得税法第161条第1項に規定する国内源泉所得となるものを受けた者に係る調書の場合には、翌年4月30日

あくまで「経済的利益の供与を受けた年」が基準ですので、例えばストックオプションであれば付与された年ではなく、権利行使をした年が経済的利益の供与等を受けた年となります。RSUも同じで付与された年が基準になります。

罰則が存在しています。

未提出の場合や虚偽の記載をした場合には、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が「提出義務者」に対して課せられます。

もちろん情状酌量の余地はあるかと思いますが、”知らなかった”では済まされません。

外資系企業を担当していれば、この手続きは税理士として当然に知っているものです。ただ難しいなと思う部分があります。

日本勤務時代にストックオプションを付与されたエクスパットの方が、日本から出国してからストックオプションを行使した場合も、その行使の情報を日本子会社が日本の税務署に対して報告しなければなりません。

 

日本勤務者の情報を把握することも難しい外資系企業もあります。まして海外に転勤になったり本国に帰った勤務者の情報など本国から入手するのはより難しいです。

海外での権利行使の情報を日本子会社の担当者がどこまで把握できるのか?というと疑問です。規模が小さい外資系企業では実質的に無理ではないか、と個人的には思っております。

 

手続根拠

所得税法第228条の3の2